Story | 06/15/2023 06:55:12 | 2 min 読み取り時間

物流の二酸化炭素排出量は協力して少しずつ削減

UPM Timberのサプライチェーンの持続可能性を高めることは、多くの小さなピースからジグソーパズルを完成させるようなものです。その第一歩は、セイク製材工場からラウマ港への木材輸送に再生可能ディーゼルを使用することでした。このような協力の輪を広げていくことが、よりいっそうの排出量削減に繋がります。

画像:UPM Timberの物流マネージャーErkki Pietikäinen(左)とKuljetusliike Kalevi Huhtala OyCEOKati Huhtala氏。物流のサステナビリティを高めることは11つピースを埋めていくことであり、継続的でオープンな協力関係が求められると考えています。 

UPM Timberの生産には、2020年の初めから化石燃料を使っていません。その時以来、他の領域でも排出量削減を目指してきました。 

目下、UPM Timberで二酸化炭素排出量が最も多いのは物流です。私たちは「Setting the Standard」をお客様への誓約として掲げると同時に、この業界でサステナビリティの先駆者になるべく、排出量削減の取り組みを絶えず行っていきます。 

再生可能燃料の使用は、よりサステナブルな方法で、当社の木材製品を製材工場からお客様のもとへ輸送する1つの可能性です。再生可能ディーゼルは、使用する再生可能燃料にもよりますが、化石燃料を由来とする通常のディーゼルと比べ、輸送にかかる二酸化炭素排出量を8090 %低減します。 

2023年の初めから、木材はポリにあるUPM Timberセイク製材工場からラウマ港へと、再生可能ディーゼルを使用したトラックで運ばれています。UPM TimberKuljetusliike Kalevi Huhtala Oy社は、協力して物流の排出量削減に取り組んでいます。 

Huhtala社は30年以上、セイクからラウマまでの木材輸送を担っています。両社はともに長い歴史を歩んできました。再生可能ディーゼルを使用する計画には、すでに数年間費やしています。 

「物流の排出量削減は、ピースを11つ埋めていくような作業です。両社の協力関係は1つの小さなピースに過ぎませんが、物流チェーン全体に影響を与える重要なピースです」と、UPM Timberの物流マネージャー、Erkki Pietikäinenは述べています。Huhtala社のCEOKati Huhtala氏も同意します。 

「この取り組みをUPM Timberと一緒に始められたのはすばらしいことでした。物流は、間違いなく、もっとサステナブルな方向に発展を遂げるべき分野です」と、Huhtala氏は言います。 

サステナビリティに関する目標が一致 

この協力関係は、UPM Timberがセイクからラウマ港へと木材を輸送するのに必要なディーゼルの量に相当する再生可能ディーゼルを、Huhtala社が自社トラックに給油することで成り立っています。この方法で1年間に輸送された木材の量は、セイク製材工場の年間生産量(約400,000立方メートル)のおよそ半分にあたります。 

Huhtala社とUPM Timberサステナビリティに関する目標は合致しています。Kati Huhtala氏は、その一例として、同社が当局の流通規制の義務化よりも早く、自社車両の再生可能ディーゼル使用量を増やそうとしていることに言及しています。 

この流通規制は、再生可能エネルギーへの移行に関するEUの目標を実行に移すための手段の1つです。フィンランド国内の流通規制は燃料流通業者向けに制定されています。燃料流通業者は、化石燃料に加えて一定の割合の再生可能燃料を使用することが義務付けられます。目標は、2030年までに34 %です。 

Huhtalaは、この目標値をもっと早く達成できると確信しています。企業は環境問題に対する責任を果たしながら事業運営もできる、ということを示したいのです」と、Kati Huhtala氏は述べています。 

UPM TimberHuhtala社の円滑な協力関係には、お互いが心を開き信頼しあうことが不可欠でした。たとえばHuhtala社は、両社が透明性を持って協力しあえるように、UPM Timberのお客様が必要とする情報を提供します。 

最大90 %の二酸化炭素排出削減を達成するためにかかる費用の増分は5 %以下です。それが法外だとはまったく思いません
Erkki Pietikäinen

Huhtala社は何十年もの間、UPM Timberの木材製品をセイク製材工場からラウマ港まで輸送し続けています。画像:Nealeksandra Photography 

効果に比べて費用の増分はわずか 

Erkki PietikäinenKati Huhtala氏はともに、通常の化石燃料と比べると割高なバイオディーゼル燃料を使うことにはそれだけの価値がある、と考えています。 

「今企業に求められているのは、この種の意思決定です。実のところ、最大90 %の二酸化炭素排出削減を達成するためにかかる費用の増分は5 %以下です。それが法外だとはまったく思いません」と、Pietikäinenは言います。 

「私たちは、言葉だけでなく具体的な行動が必要な時代を生きています。たとえ、その行動にかかるコストが多少割高であったとしても、対策を講じるとはそういうことであり、目の前の共通課題を解決できる企業がやらなければならないことです」と、Kati Huhtala氏は述べています。 

お客様とも同様の契約を締結可能 

Erkki Pietikäinenは、UPM Timberが物流における排出量を削減する機会はまだ数多く残されていると説明します。セイク製材工場からラウマ港への木材輸送は、木材運搬トラックの排出量削減に関してさまざまに考えられる協力プロジェクトの1つに過ぎません。 

UPM Timberは今後、物流によって生じる排出量をいっそう削減することを目指します。UPM TimberHuhtala社のバイオディーゼル協力モデルは、より広範囲に適用できます。 

「フィンランド国内のお客様への木材輸送をバイオディーゼルのみで実施するなど、基本的に同様の手配が可能でしょう」と、Erkki Pietikäinenは述べています。 

UPM Timber製材工場の内部物流では、電気自動車が化石燃料の使用を減らす代替手段の候補です。輸出時の海上物流については、UPMLNG船舶がフィンランドから木材製品の一部をすでに輸送しています。 

「今持っている最高の知識に従って行動を起こす必要があります。今後数年のうちに、どんな新しい発明があり、よりサステナブルな物流が可能になるかは誰にもわかりません。しかし、現在わかっていることに従って進み、それに基づいて具体的な行動を起こす必要があります」と、Kati Huhtala氏は言います。 

サステナビリティは、言葉だけでなく行動が重要です。それは物流についても同じです」と、Erkki Pietikäinenはまとめました。 

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