UPM Timberは、北欧産のパイン材とスプルース材から高品質のスタンダード製材品と特殊製材品を製造しています。当社は、1,500種類以上のスタンダード製材品と特殊製材品、300種類以上の製材規格をカバーする製品を展開しています。
当社のスタンダード製材品には、幅広い最終用途に対応する多彩なオプションが揃っています。品質、寸法、または最終含水率に関して追加要件がある場合、とくに木工および家具業界を対象に、特別なUPM+製品を設計・製造しています。
製材品
サステナブルで高品質な製材
高品質のスタンダード製材品と特注製品
当社の製材品
フィンランドの製材品
当社は、フィンランド産のパイン材とスプルース材の丸太から、高品質の製材品を生産しています。フィンランドの木材は、その優れた品質で有名です。ゆっくりと成長するため、北欧産の製材品は強度があり、木目が真っ直ぐで、内部の割れが最小限になっています。木材の細くて緻密な年輪、明るい色味、節の少なさなど、見た目も美しく、さまざまな用途に使われます。北欧産の木材は、湿気を効率よく吸収・放出する能力でも有名です。この特性により、木材構造内の水分の移動を調整することができ、構造強度と耐久性が向上します。さらに、若い木材の割合が少なくて心材の割合が高く、樹脂含有量が低いことも、木材の耐久性を高めています。
使用する丸太の品質は、製材品の品質に大きく影響します。乾燥した環境、過剰な開花、種子の生産により、樹木の成長が抑えられる場合があります。丸太の品質は、丈夫さや形状、枝の数や種類にも影響されます。例えば、枯れた黒い小枝があると、製材工程や丸太の市場価格に影響が出ます。
高品質の製品を生産するには、製材用の高品質の丸太が必要です。製材された木材の品質等級は標準化されていますが、さらにお客様が木材に対して特定の要件を追加する場合もあります。
炭素貯蔵庫としての製材品
森林は重要な炭素貯蔵庫です。木は、二酸化炭素と水を使って太陽光による光合成を行います。つまり、二酸化炭素を取り込んで成長します。この生化学的プロセスでは、グルコースと酸素が生成されます。木はグルコースを栄養として使い、酸素は大気中に放出され、炭素は木のバイオマスに蓄えられます。木材の質量の約半分は、炭素で構成されています。
例えば、当社の木材製品が恒久的な建物や構造物に使用されると、数十年から数百年にわたって炭素が蓄積されることになります。したがって、木材と結合した炭素は木材の内部に保持され、長期的な炭素貯蔵庫として機能します。フィンランド国内では、生産した木材をすべて使いきれないため、余剰木材は海外に輸出されます。こうして、地元にある森林の炭素固定効率がそれほど高くない国でも、炭素は建物や家具の内部に何十年も貯蔵されることになります。炭素貯蔵庫になっているフィンランドの木は常に新しい苗木に植え替えられるため、当社の事業が森林破壊を引き起こすことはありません。
近年の製材品の主な輸出国は、日本、中国、エジプトです。2023年、フィンランドは製材品輸出により19億ユーロの輸出収入を得ました。
丸太全体を正確に活用
木の中で最も価値の高い部分は、木材の生産に使用される丈夫な丸太です。UPM Timberでは、丸太全体を効率的に活用し、さらに高度な加工を施しています。余った木材はパルプ、紙、生化学製品、エネルギーの生産に利用されるため、無駄になるものは一切ありません。
ただし、丸太から角材を切り出した後、残った木材は何に使われるのでしょうか。
製材の歩留まりは約47%なので、1立方メートルの製材に対して2立方メートル強の丸太が必要になります。ただし、丸太は工程を通じて余すことなく活用されます。丸太からは製材品を生産できるだけでなく、樹皮とチップとおがくずは再利用できるからです。樹皮は丸太の約10%を占めており、火力発電所に供給されて電気と熱を生産します。チップは丸太の約30%、おがくずは10%を占めています。チップはUPMのパルプ工場でパルプの原料として使用され、破砕物はパルプの原料として、あるいは発電所に供給されて電機や熱を生産します。