2016年に完成したプダスヤルビ総合学校。生徒も教師もとても気に入っています。この世界的に有名な新しい学校は、太古からの自然資材、木材で建てられています。
「当校は、室内の大気質の悪さからくる健康問題と闘うためにログ建築を選択しました。コンクリートで作られた以前の学校では、室内の空気の悪さから、大勢の生徒や教師がアレルギー反応を起こしていました。これが今では過去の話になりました」と学校長のMikko Lumme氏は語っています。
壁が「呼吸」しているため、構造上、真菌の累積による健康問題が起きるリスクが解消されます。
優れた音響効果と魅力的な仕上げにより、プダスヤルビのこのログの学校は非常に快適な雰囲気に溢れています。「快適な環境について、生徒や職員から素晴らしい評価を得ています。音響効果も大きく改善されています」とLumme氏は言います。
天然の色合いと滑らかな表面を持つ木材は、自然な癒やしをもたらす資材です。木造の建物内では心拍数が落ち着き、ストレスが軽減されることが、科学的に証明されています。
Lumme氏は「ログは自然の木材の色を保っているので、学校ですが自宅や別荘のようなリラックスできる雰囲気です」と付け加えています。
プダスヤルビ総合学校は、木材で建てられた世界最大の学校です。このログキャンパスは4棟の建物からなり、そのうちの3棟は完全な木造建築です。この3棟の木造の建物には小学校、中学校、高等学校が入っています。調理場と緊急避難所にはコンクリートが使用されており、建物の耐用年数は150年と見積もられています。
プダスヤルビ総合学校は木材で建てられた世界最大の学校です。
世界中が注目
このログキャンパスは国内外で大きな関心を集めており、これまでに約5,700人の訪問者がありました。
「フィンランドの約3分の1の地方自治体の議員団がここを訪れました。国内からの訪問者数は減っていますが、国際的な関心はいまだに高まっています。これまでに外国から約2000人の訪問者がありました」とLumme氏は語っています。
フィンランドでは、学校、オフィスビル、老人ホームの建材として木材の人気が高まっています。エネルギー効率を管理する法規制が、公共建物の建築に木材の利用を増やす方向に進んでいます。
プダスヤルビのキャンパスプロジェクトの木材構造はKontiotuoteが製作し、木材はUPM Timberが供給しました。主要請負業者は、Lemminkäinen Oyが務めました。
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The Finnish Forest Association visited the campus in March 2016
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Text: Vesa Puoskari
Photos: Raimo Ahonen & Kontiotuote Oy