UPMは本日、新しい生物多様性への取り組みについて発表しました。これは2030年に向けた当社の責任目標の1つです。この新たな取り組みとプログラムは、エジプトのシャルム・エル・シェイクで行われる国連生物多様性条約(CBD)の締約国会議(COP14)で、本日提示されます。
この取り組みの目的は、UPMが所有するフィンランドの森林の多様性を継続的に改善することです。同社は57万ヘクタールの森林を所有しており、これらの森林を持続可能な形で管理することは、木材の供給を確保するために必要不可欠です。
UPMが所有する森林は、木材の供給、森林の調査、業界のベストプラクティスの発展、従業員のトレーニングにおいて戦略的に重要なものです。生物多様性の改善は、当社の持続可能な森林管理の一環です。これにより水資源を保護し、森林の多様な使用を促進し、気候変動を緩和するための炭素吸収源として機能する森林の成長を保証します。
「生物多様性の保全は生きる上での前提条件です。さらに、持続可能なバイオエコノミーとその無限の可能性の基盤を築きます。生物多様性の保全は、現代の森林開発における重点的な取り組み分野になっています。今こそ、この目標を発表する時です。この目標により、当社のアプローチを実用的なコラボレーションにまで高め、監視方法や検証方法を開発することができます。この目標と当社の活動により、天然資源や生息地を危険にさらさないことを保証する、さまざまな土地利用に向けた新たな機会の開拓を目指します。 これが化石原料に依存した経済からバイオエコノミーに移行する、安全で持続可能な唯一の方法です」とUPM Forest Globalの持続可能な森林開発担当部門長のTimo Lehesvirtaは言います。
「社会のあらゆる分野において生物多様性を主流化する必要があると、これまで広く議論されてきました。これが自然破壊を食い止める唯一の方法です。この取り組みにおいて、ビジネス部門からのイニシアチブが重要な役割を果たします。UPMが示した例が、この分野の他関係者にも取り組みを促すことになることを望みます」と、フィンランドの環境・エネルギー・住宅大臣、Kimmo Tiilikainen氏は述べています。
UPMは、20年以上にわたり、自社の所有する森林で生物多様性保護プログラムを実施してきました。このプログラムは、自然林と商業林の本質的な違いの分析結果に基づいています。このプログラムのおかげで、樹種の割合が多様化し、多くの森林種にとって貴重な枯れ木の量が増加しました。一部の種は、周囲の森林環境と異なる条件で生育するよう特化したものになっています。UPMの森には38,000の保護生息地があり、プログラムではそれらすべてを保護しています。さらに、このプログラムでは新しい森林再生方法を開発し、利害関係者と協力して、沼地や小さな水路の修復などを行っています。
生物多様性の目標の実現や関連する活動は、この分野の独立した研究者グループによって監視されています。研究者たちは、行われた活動の適合性、および測定方法の使用と開発に重点を置いています。
WWFフィンランド書記長のLiisa Rohweder氏は、次のように述べています。「生物多様性の低下を止めること、方向転換をすることは、私たちの人生における最も重要な目標です。この目標を達成するためには、全員の努力が必要です。UPMの取り組みは、勇敢かつ必要なステップです。UPMが使用する指標が、国連の生物多様性に関する愛知ターゲットと強固に連携していることが重要です。私たちはUPMの生物多様性プログラムの実行を注意深く監視していきます」。
生物多様性プログラムは年次計画に沿って実行され、その運用と結果は透明性をもって報告されます。