UPM Timberは4月下旬、Aki Temmes(41歳)をシニアバイスプレジデントとして迎えました。UPMバイオ素材関連事業管理部門のバイスプレジデントからUPM Timber経営陣のポジションへの異動となりました。Aki TemmesはUPMで16年のキャリアがあり、バイオ素材関連事業部門の他、製紙事業、UPM Timberおよび木材供給部門での経験があります。
「6年間離れていましたが、再びUPM Timberに復帰できてとても嬉しく思います。Timberは私の前任者の監督の下で数々の素晴らしい取り組みを行い、過去数年間で事業運営が目覚ましく改善されています」とTemmesは述べています。
製材市場の根強い需要
UPM Timber事業部門の新シニアバイスプレジデントであるAki Temmesは、製材品の需要は昨年経済サイクルのピークに達したと考えられます。しかしその後も健全なレベルを維持すると予測しています。
「2019年第一四半期は取引も良好で、販売数は素晴らしい推移を見せました。」
フィンランドのUPM Timberは、総生産量150万平方メートルの4つの製材工場で構成されています。その中で最大のUPM Kaukas製材工場は、年間で50万平方メートル以上の製材品を製造しています。
UPM Timber製品の多くはフィンランド国内で販売されています。「フィンランドに続くのが中国、日本、英国です」とTemmesは説明します。
製材の取引が年度初めに活況であったとしても、世界経済には製材工場の先行きを曇らせかねない不安材料があります。この基本的な懸念は米中貿易戦争とブレグジットの影響に関連するものです。
「私たちは世界市場に影響を及ぼすことはできませんので、ビジネスで最善を尽くさなくてはなりません。当社には明確な戦略、最新の製材工場、専門知識を持った営業スタッフといった、ビジネスを成功に導くために必要な要素がすべて揃っています。これからも、お客様にとって信頼できるバートナーであり続けます」とTemmesは約束しました。
効率的な製材工場
2012年、UPMは完成品の生産を終了し、製材品の生産のみに専念することを決定しました。この決定以来、製材工場は最大出力で稼働を続けています。
「それ以来、製材工場のフル稼働という戦略に基づいて稼働させています。製造に関する市場関連の制限はありません。こうすることで、大多数の競合先と差別化をはかれています」とTemmesは述べています。
また、設備をフルに活用すれば、製材産業などの産業運営はより効率的になると話します。
「私たちの製材工場に運ばれるすべての材木は丁寧に扱われ、生産に使用されます。一本の枝さえも無駄にしません。製材は価値を生み出します。ウッドチップ、おがくず、その他の副産物はパルプ、紙、エネルギーの製造に再利用できるのです」とTemmesは説明します。
持続可能な製品による明るい未来
UPMはその製材の大部分を家具業界、建設業界、包装業界の顧客や様々な追加加工業を行う顧客に販売しています。
「弊社製品には、幅広い分野の顧客やエンドユーザーがいます。UPM Timberは国際的で長期的なパートナーシップを構築し、維持したいと考えています。今後の目標としては、基盤の安定した強力なパートナーとなれるよう、最終用途に適切な製材品を適時製造するというコア機能に集中していきます」とTemmesは述べます。
UPMのすべての製材品はFSC認証またはPEFC認証を取得しております。
「顧客や市場によってどちらの認証を必要をしているか様々なので、柔軟に対応しております。」
Temmesは製材の将来は明るいと確信しています。
「当社の製品に誇りを持っています。製材品はそのライフサイクルを通して炭素を吸収し、それが数百年続きます。責任をもって管理され、環境にやさしい方法で製造され、持続可能性に関するあらゆる要件を満たしています。」
Aki Temmesは、最終製品の品質には製造の専門性、優れた森林管理、森林所有者との緊密な協力が基になっていると強調します。
「当社はお客様にさらなる価値を提供し、お客様の事業に安心と柔軟性をもたらすことを真に目指しています。そして、持続可能な方法で生産されたフィンランド産の製材品と優れたサービスを高く一貫した水準で提供していきます」とTemmesは締めくくります。
Aki Temmes
- 1977年 フィンランド、コトカ生まれ
- 2006年 タンペレ大学で理学博士取得
- 2018年 ハンケン経済大学でエグゼクティブMBA取得
- 16年間、UPMで様々なポジションに従事。
- 2013年~2019年 バイオ素材関連事業管理部、バイスプレジデント
- 2019年~現在 UPM Timberバイスプレジデント
- 家族構成:妻と18カ月の息子